Monday 21 November 2016

手で鑑賞できる絵画(イタリア旅行記6:フィレンツェ編)



高校時代、世界史はわたしの中で1、2を争う苦手科目だった。暗記科目なので苦手も何もない、ただ興味がなかったのだ。興味がなくても受験科目だからがんばる、という素直さを持ち合わせていない学生だったので政治経済や国語といった自分が好きなことばかり勉強していた。文系なのに、世界史の代わりに数学で受験したほど。何が言いたいのかというと、世界史をがんばらなかったことを今とても後悔しているのです。


高校時代、世界史の資料集に載っているものを間近にみる日が来るとは思ってもなかった。フィレンツェにあるウフィツィ美術館はメディチ家の歴代コレクションを収蔵している美術館で、まさに世界史の資料集のオンパレードである。ボッティチェリ、レオナルド・ダヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロなどわたしでも覚えている芸術家の作品を一度にみることができる。

8時ごろ美術館近くのカフェでクロワッサンを買い、朝食をとった。そこから程ない美術館に行くとすでに長蛇の列。まったく前に進まないので、友人に並んでおいてもらい、さっきのカフェに戻ってコーヒーと生ハムのサンドイッチを買った。イタリアのパンはとても弾力があり、塩気があるので、生ハムを挟んでいるだけでも十分美味しい。レストランで出されるバケットも全て美味しかった。バターやオリーブオイルは必要がないほど。わたしたちはサンドイッチを食べ終え、コーヒーもすっかり飲み終えてしまったが列はまだ入り口から程遠い。結局美術館へ入った頃には10時を過ぎていた。美術館に行かれる方は、事前にオンラインでチケットを買っておくのもおすすめ。(別途手数料がかかります)


美術館はいうまでもなく素晴らしかった。展示品だけでなく、建物自体も豪奢で美しく、美術館だけでもメディチ家の栄華を物語るには十分である。


美術館からは以前ブログで紹介したヴェッキオ橋が一望できる

印象的だったのは、ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」の隣に、視覚障がい者のための手で鑑賞できる立体的なヴィーナスの誕生があったこと。背景の木々や花々は控えめに、メインのヴィーナスや神々はより浮き出るように作られている。今は多くの美術館にオーディオガイドもあるので、同時にこのような「手で鑑賞できる絵画」があればより多くのひとが楽しめるのだなぁと、とても感銘を受けた。



美術館を全て見てまわるのには4時間ほどかかった。わたしはかなりゆっくり鑑賞するので、他の人なら多く見積もって4時間で大丈夫だろう。有名な絵画だけを早足で見るなら1時間でも足りるそうだ。


世界史をがんばらなかったことを嘆いてはみたけれど、細かい知識はなくたって十分楽しめる。けれど、分かればもっと楽しいのだろうなあと思わずにはいられなかった。そういう知的好奇心を刺激してくれるのも、旅の魅力のひとつなのかもしれない。何事にも遅すぎることはない、と信じているのでこれから少しずつ歴史を学んでみようと考えています。

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👉次回はフィレンツェに来たらぜひ見たい、あの男性の裏側に迫ります


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