Sunday 13 November 2016

I'll be missing you(イタリア旅行記1:ヴェネチア行きの飛行機編)

この2週間、前半と後半に分けて大陸ヨーロッパを旅した。はじめての大陸ヨーロッパ、最初の行き先は4泊5日でイタリアを北から南へと横断することに。まずはスタンステッド空港からライアンエアーで水の都ヴェネチアへ。


 トレビソ空港からヴェネチアへ向かうバスからの眺め

夜のヴェネチア

朝6時にキングスクロス駅をぐるりと周り右に曲がった細い路地にあるバス停からスタンステッド空港行きの高速バスに乗った。オンラインで予約しておけば片道8ポンド(その場で買う場合は10ポンド)で行くことができる。30分前に乗車した私たちは近くのマクドナルドで買ったコーヒーを飲みながら出発を待った。窓の外では別れを惜しむ男女が何度もキスをしていた。彼女は涙でつやつやした顔で必死に笑顔を作っていた。車内ではPuff DaddyとFifth EvansのI'll be missing youが流れていた。

1時間で、スタンステッド空港へ到着した。手続きが煩雑、トラブルがあった、乗り過ごしたという悪評を聞いていたため、すっかりライアンエアーに怖じ気づいていた私たちは出発時刻のなんと4時間前に空港に到着したが、実際のところ特にトラブルもなく搭乗することができた。ライアンエアーを使う際に必要なのが「ビザチェック」と呼ばれるもの。と言っても複雑なものではなく、チェックインカウンターへ行き「ビザチェックをしたいのですが」というとスタッフが何かのサインとハンコ(ハンコはない場合もある)をしてくれる。これはオンラインチェックを済ませていたとしても必要なので、注意が必要。

スタンステッド空港内

あっけなく搭乗手続きが済み、4時間も何をしたらいいんだろうと途方に暮れていたものの、スタンステッド空港は数々の免税店や、カフェやファストフードはもちろんのこと、パーティー用のドレスを売る店やイギリスらしくパブまであったので驚いた。ロンドンの街をウィンドウショッピングしているようで、これからスタンステッドに来る時は少し早めに来てもいいかもと思ったほど。無料のwifiも、充電できるスペースも十分にあるのでとても快適だった。

イギリスでは有名なチェーン店のパブ,Wetherspoon。
イギリスのカスクビールが空港でも飲める。

着陸直前の午後2時前、飛行機は眼下にある建物にぶつかりそうなほど近づき、機体が右に傾いた状態で10分ほど飛行を続けた。乗客の多くも不安そうな眼差しで窓の外を眺め、機内を不穏な空気が包んだ。私の2つ前の席にはユダヤ教の男性が座っており、私はそんな状況の中、祈る神がいないことを悔やんだ。死ぬのかもしれないと思ったとき、人は短い間にいろんなことを考えるものだ。自分の運の悪さを恨んでみたり、連絡を返していない友人のことを思ったり、離れた日本に住んでいる家族のことを考えたり。そして、そんな状況の中、私たちを不安にさせまいと気丈に明るい声で機内アナウンスをした機長さんのプロフェッショナルな仕事ぶりにとても感心させられた。

低空飛行を続けた機体が どん という音とともに着陸した時、私は完全に墜落したのだと思い窓の外を見ることができなかった。その数秒後機内の後ろの方から拍手が沸き起こり、その波は少しずつ前の方へと広がっていった。みんな生きていることに感謝しながら拍手をしているようだった。バスの車内で聞いたI'll be missingが偶然ではないような気がして不思議な気持ちになった。

Every step I take  どこへ行っても
Every move I make 何をしていても 
Every single day  いつの日も 
Every time I pray  祈るたびに
I'll be missing you あなたを恋しく思うわ
Thinking of the day あの日のことを考えている
When you went away あなたが居なくなってしまった日のこと
What a life to take  どうして命は奪われたの
What a bond to break どうして絆は引き離されてしまったの
I'll be missing you あなたを恋しく思うわ
(日本語訳:筆者)
帰国してから知ったことだけれど、この曲は私の4歳の誕生日にビルボードで1位を獲得し、その後11週連続1位だったそう。(参考)



この歌との不思議な縁を感じつつ、やっとの思いで到着したイタリアは雲ひとつない快晴。そこからバスにのりヴェニスの街へと向かった。


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