とても天気の良かった月曜日、London zooへ行った。Camden Town StationからChalk Farmの 方へゆるやかな坂を登っていったところにある -前に紹介した茄子の田楽がおいしい下鴨もこの途中にある-、リージェントパークの中に動物園はある。駅の近くにあるケバブ屋さんで昼ごはんを食べてからのんびり歩いて向かった。
動物園の前にはカナルが流れており、いくつものボートハウスが浮かんでいる。イギリスの映画やドラマでたまに目にするボートハウスは私の憧れだ。どこかへ行きたい時は家ごと移動できるのはなかなか得難い自由だし、元来狭い場所でぬくぬくするのが好きな私にとってはとても理想的。家を探していた時に、偶然ボートハウスの広告を見つけたけれど、短期貸しだったのでなくなく諦めた。それから、My Life Without Me に出てくるようなトレーラーハウスも憧れ。
ミーアキャットや猿などの小動物は柵がなかったり、あってもとても低いので触れられるほど近くで見ることができる。あまりの可愛さにしばらく柵の前で止まっていたのはラッコで、天気がいいからか土の上で仰向けになって石で遊んでいる姿は本当に愛らしかった。5、6匹いて甲高い声で甘えたように鳴きながらじゃれあっている姿はとても微笑ましかった。
いちばん楽しかったのはライオンのエキシビション"Land of Lions"で、一体がインドの街のようになっていた。これがすごい凝りようで、門をくぐるとヒンディーと英語で書かれた看板があり、右に曲がるとインドの家の中を再現した建物がある。黄色く塗られたコンクリートの壁に緑色の柱、壁に飾られたガンディーの写真や(ライオンエキシビションなので)ライオンたちの写真。家の外に出ると鮮やかな青に塗られた外壁と、その中に佇むガネーシャ像。ライオンがいる場所の近くにはヒンドゥーの神とライオンの像や絵が飾られていて、そこにはたくさんの1ペンスが投げられていた。
動物園の中にある水族館も楽しかった。パステルカラーのイソギンチャクやサンゴ礁、その中を優雅に泳ぐ熱帯魚。その全てが幻想的で美しく、家にこんな水槽があればいいのになと思う。なかなか衝撃的だったのはスッポンで、小さな水槽は東南アジアのレストランのキッチンのような装飾がされており、水槽の前には「スッポンは貴重な生き物なので、旅行に行っても食べないようにしましょう」という警告文のようなものが書かれていた。
月曜日だったのにも関わらず動物園は賑わっていた。見学遠足で来た中学生のグループや、ベビーカーを押す家族、仲睦まじいカップル、楽しそうな若者たち。私たちも4、5時間かけてゆっくり見て回った。動物園を後にして、駅の近くにあるパブでビールを飲み、家の近くでタイ料理を食べて帰った。空は青く澄み、風は暖かく、とても幸福な月曜日だった。
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