テート・モダン
テート・モダンとテムズ川の対岸を結ぶミレニアムブリッジからはテムズ川に反映するきらびやかな夜景を見ることができる。ひときわ目を引く三角形の建物は「ロンドンの夜景を一望できるトイレ」を以前紹介したThe Shard。展望台は三角形のほんとうに先っぽ、頂点のところにある。
そしてミレニアムブリッジを挟んで反対側にはセントポール大聖堂がある。この、歴史的なものと現代的なものがごく自然に共存しているのがロンドンの魅力のひとつだとしみじみ感じる。
可愛くデコレーションされたジンジャーブレッド
中でも可愛いかったのが真っ赤ポットの形をしたお店。何のお店かは分からないけれど「PIMM'S」と買いているのでお酒を販売するのだろう。PIMM'Sはイギリスの夏の定番カクテルで、いちご・オレンジなどのフルーツ、スライスしたきゅうり、ミントを果実酒であるPIMM'Sとよく混ぜ合わせたあと、レモネードをそそいで作るカクテルである。爽やかで夏にぴったりのカクテルなので、今年の夏、わたしも見つけてはよく飲んだ。見た目もカラフルで可愛らしく、味もフルーティーなのでお酒の苦手な人yそんなPIMM'Sの冬カクテルならぜひ試してみたいかも。
そういえば、イギリスではきゅうりをカクテルでよく使う。例えばヘンドリックス ジンはトニックウォーターと割って、スライスしたきゅうりを数枚入れるのが定番。最初はびっくししたけれど、試してみるとさっぱりとして美味しい。レモン水のように、きゅうりを入れたキューカンバーウォーターは、暑い夏にぴったりで癖になり、ミントを入れたりレモンを入れたりとアレンジしながら楽しんだ。
金曜日と土曜日のテート・モダンは夜の10時まであいている。他の美術館も週末は遅くまで開いているところが多いので、夕方時間ができたときにふらっと行けるのがすごくいい。以前行ったナショナル・ポートレイトギャラリーではDJが音楽を流していたり、仕事帰りの人たちがワインを片手に鑑賞していたりと、普段とは一味違う雰囲気で楽しかった。
モダンアートなので、インスタレーション・映像・オブジェ・写真・油絵、その表現方法は様々だが、鑑賞する私たちも寝転んで見たりクッションの上に座って見たり触れてみたり、様々な方法で鑑賞できるのがおもしろかった。視覚・聴覚・触覚を使って体全体でアートと触れ合っているという感じ。
今回わたしがいちばん惹かれたのはBoris Mikhailovによる「Red」という作品。ソヴィエトのシンボルである赤をテーマにソヴィエトに生きた人々の日常を切り取った作品で、Borisいわく、ロシアにおける赤は美しさ、血、そして赤旗であるので、誰もが赤を社会主義と関係あると考えるのだという。テーマ通り、赤が巧みに写真野中に散りばめられていた。それは旗だったり、洋服だったり、あるものは花だったり。
イギリスの多くの美術館のように、テート・モダンも入場料は無料(特別展は除く)。それなのにモネやダリ、マグリット、ウォーホルなどの作品も惜しげも無く近くで見ることができるので本当に気前がいい。
テート・モダンが従来の美術館とちがうところの一つはカフェやショップが数多く点在していること。アート関連本も豊富に取り揃えられており、座って読めるスペースもあるのでついつい長居してしまう。
アーティストグッズもかわいい
ショップに売ってある本を座って読めるスペースも
そして休憩できるベンチやソファも多いので1日かけてゆっくり過ごせるほど居心地がいい。最上階の10階はスカイデッキになっており、ロンドンの夜景をたのしむことができる。美術館という堅いイメージをいい意味で裏切る、エンターテイメント施設のような、いろんな楽しみ方ができる場所だと思った。そんな場所にふらっと行けるのも、入場料が無料だから。どんな人でもアートを身近に感じれるなんてこれほど贅沢なことはないような気がする。
最近では5時にもなると真っ暗なロンドン。なんだか気分もどんよりしてしまうけれど、10時に美術館を出たあとは気分も明るく、明日もがんばろうと思えた。
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